ウィルフリド・ゴンザレス/williegonzale

「singaw at galit」
1988 藤(ラタン)

「mama and papa swing」
1996 藤(ラタン)

「nayaminouta」
2000 藤(ラタン)

「thinking」
2000 藤(ラタン)

ラタンの作品について
思考をめぐらしている時、私は常に自分の世界に入り込んでいます。その世界では全ては常に動いており、私の身体が 実際には動いていないとしても、まるでそれが動いているかのようなのです。その動きは水泳のようでもあり、また、 空中を飛んでいるかのようでもあります。そして私は動きを止め、各々の姿勢を使って、私がどのように感じているか - つまり私が何かについて考えている時に、私の身体はどのような反応を示すか - を表現します。また、より多くのこ とを語りたい時には、いくつかの姿勢を一作品とする連作で表現します。
藤(ラタン)は熱を当てることによって曲げることができます。私は先ず火を当て、曲げたい箇所を柔らかくしてから 曲げます。そして曲げた箇所が冷えるまで、曲げたままの姿勢を保ちます。また、ラタンに火を当てた時に出来る焦げ 痕は私にとって大変興味深いものです。なぜなら、私はその焦げ痕を私たち人間の人格形成の過程になぞらえているか らです。私は焦げ痕を人格形成において重要な経験や影響力の強い出来事の象徴として捉えています。
何故私はラタンを選んだのでしょうか?私は空中に絵を描いたかのように表現できる素材を使いたかったのです。金属 を使用しなかったのは、それがあまりにもたやすく打ち伸ばしてしまえるからです。ラタンは天然素材なので、曲げる には限度があり、また、その限度を超えると折れてしまいます。それゆえに、どれくらい曲線が表現できるか予想のつ かないところに面白さがあるのです。また、金属のように「冷たい」感じがなく、「暖かさ」がにじみ出ている所も、私 の作品の主なテーマである「人物」に合っているからです。さらに、私の作品の中で、ラタンは骨組みでもありますが、 それと同時に既に作品として成り立っており、それ以上何かを付け加える必要がありません。つまり、ラタンで作られ た「線」を使って、立体の絵を描いているのです。また、ラタンは軽量のため、作品設置時に扱いやすい素材でもあります。

ウィルフリド・ゴンザレス/williegonzale

学歴

1959年6月19日フィリピン、マニラ市生まれ
1991年10月~1993年3月日本文部省留学生、名古屋芸術大学彫刻学部研究生
1990年月フィリピン大学美術学部彫刻科卒業

個展暦

2006年~2008年東京都、中和画廊、Rattan、銅線、ブナ,ハンダ、版画。
2000年4月 静岡市、Gallery Sen Sen ci「, Thinking 」展 、Rattan Sculptures。
1995年2月 名古屋市、中部電力栄ショールーム、「お会いできてうれしいです 」展、Rattan Sculptures and Installations。
1988年8月 フィリピン、パラニャケ市、クーライ・デイワ画廊、「Sari-Saring Eksena ng Katawan sa Aking Utak(頭 の中にある身体の色々な動きのイメージ)」展、Rattan Sculptures and Paintings。

グループ展歴

2010年11月 フィリピン、ネグロス島タリサイ市、Gallery Capitana、銅線、ハンダ。
2004年 8月 韓国チャンヲン市、中和画廊 「, The Festival of Asian Young Artist Exhibition 2004 」展 、Rattan、銅線。
1993年3月名古屋市、市民会館画廊、「名古屋芸術大学彫刻部研究生」展、Rattan Sculpture。
1986年2月フィリピン、マニラ市、フィリピン文化センターメイン画廊、「Young Art 」展 フィリピン大学芸術学部代表者、Rattan Sculpture。
1985年11月フィリピン、ケゾン市、フィリピン大学ヴァルガス美術館、「Fiber Art 」展、Rattan Sculpture。